ビジネスとプライベートを同じプラットフォームで管理することに抵抗のある方が多いと聞く。僕の場合、別個に存在していることのほうが逆に気の持ちようが悪い。人生には一本道しか無いと思っているし、これからもそうだとも感じている。
だが、趣味は趣味、仕事は仕事であって、好きなことを生業にするのは正しいか否かを考える時間もことのほか多い。まあ大半の生きかたには、そんなことを意識して行なえるはずも無く、淡々とした毎日を送り続けるのがせいぜいなのだろう。
楽しみとしての領域では、まず自分が思った通りを実践してみて、周りの方々が同意してくれるのか理解してくれるのか、で判断する。しかしながら、昨今のビジネスにおいては当然のことだが、お客様そして利用者の目線が一番になってくる。
Tシャツ、Tシャツのデザインなんてものもその典型かもしれない。まずは自分自身が「着たい」と思わない限り、作る価値が無い。売れるか売れないかは二の次でやはり己の欲望が先に立ってしまうのが一番。そういった観点を意識している。
ここ数年というか、どのクラブでも2010年くらいからのスタジアムを見ていても、ユニフォーム姿のサポーターが圧倒的に増えた。素晴らしいなと純粋に思うし、逆の意味で捉えると、それだけ豊かになっているという証でもあるように思える。
サポーターになる時点でなんでも揃えられるものは揃えてしまえるほどの生活水準になっている。その昔はサポーターなりたての子たちに、持っているTシャツをプレゼントしたりしていた。着古したものにも、それ相応のステータスがあった。
時代も変わり、人の生活も変わり、そしてサッカーとの関わりかたも変わっていっている。改めてこのステータスというキーワードを考える時が来ている気がする。すべてが空中戦で事足りる昨今に、勝負の縦パスみたく打ち込む楔のように。
あの頃が良かったとか今に苦言を呈するとかではなく「この時代だからこそ」のTシャツを作り続けたいとも思う。昔のキャッチフレーズを思い出してしまった。「いつも心にREALを」。間違いなくこれからもTシャツを作り続けるのだろう。
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