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「強く生きる」ことを全日本少年サッカー大会優勝から学ぶ。

2017年の大晦日である。この一年はこれまでにおいて全ての面でとても速く過ぎ去ったイメージがある。トップチームが念願のタイトルを取ったことも勿論嬉しいのだが、それ以上に多くの方、特に懐かしい面々に再会できたことに非常に感激している。 その中でも本当に心に沁みたのは、8月に発生した4度目の水漏れ事故以降サッカーショップ蹴球堂を閉めていた際に多くの方が温かい激励の言葉をかけてくださったこと。11年で4回の水漏れはとんでもないが、その度に皆様の言葉で強く生きてこれたと思う。 「強く生きる」は2017年の個人的隠れキーワードだったが、なかなか体現することができなかったとひどく反省している。その分セレッソ大阪は数々の結果を出し続け、その集大成として師走の鹿児島でセレッソ大阪U-12が見事に全国制覇を果たした。 才能溢れる少年たちを見ているだけでセレッソの未来は本当に明るいと感じた。特に右サイドの三津井選手に力強さを見た気がする。目線が足元を向き重心が低い独特のドリブルからキーパーの足元を抜く鋭いシュートに、まさに”長居の ホアキン ”が見えた。 2018年のセレッソ大阪は元旦の勝利を経て良いクラブから凄いクラブへと更にステップアップするのだろう。トップチームからアカデミー全てのカテゴリーをサポートしていくために「強く生きる」ことがもっと求められるのでは無いかと感じている。 そして自分たちもそんな彼らから「強く生きる」ことが学んでいるとひしひし感じる。素晴らしい結果を出したセレッソ大阪U-12の選手たちにパワーを頂きながら、蹴球堂も「強く生きる」ために様々な選択、決断をしていきたいと思っている。 NEVER STOP,NEVER GIVE UP

準決勝の「オーラ」と決勝という名の「オーラ」。

相当な風邪っ引きである。自然と鼻水が滴ってくるので最近ではポケットティッシュが無いと生きていけない、そんな毎日。病院嫌いもあってか市販の風邪薬だけでしのいではいるのだが、これ以上になると本当に年末年始が厳しいのでなんとかしたいと思う。 そんな体調の中、行きは飛行機帰りは新幹線の日帰りで、陽が射すと少し暖かい気もした聖地長居スタジアムへ行ってきた。天皇杯準決勝であり更に近隣同士の対決となると観客数も多くなり、セレッソ大阪側の自由席はほぼ満席になっていた。 著しい思考能力の低下も有り、空いている席を探し見つけて腰を下ろす。右隣には若いカップル、そして左隣には大家族。POWER AND THE GLORYを熱唱する叔父さんを後ろに控え、のちに「オーラ無さすぎ」とボヤかれるような風体でジッと試合を見ていた。 試合は皆さんのご存知のとおりで、ヴィッセル神戸が過去の対戦とは戦術を変えてきた。お互いが多少空中戦になったことで膠着する試合運びになったが、終盤にドラマが待っていた。確かにあの場面で失点した瞬間、頭が真っ白になってしまったのは否めない。 しかしながら今年のセレッソ大阪は選手、ファン・サポーターとも諦めが悪い。あの場面も正直言って負ける気はしなかった。点は取れると感じた。「あとロスタイムしかない」ではなく「まだ時間有る」というポジティブな感情しか存在しなかった。 まだまだ達してはいないがこれが「勝者のメンタリティ」というものならば、あのルヴァンカップセミファイナルが心の奥底に存在していたかもしれない。それが「オーラ」。そして昔からそのようなシーンが沢山あった。そんなことをしみじみ感じている。 決勝の相手は横浜F・マリノス。今の若い方たちには馴染みのない試合ではあると思うが、 この準決勝のような試合 のダイジェストを改めて見てみた。17年前の気持ちが高ぶる。元旦にサッカーが出来る喜びを噛み締めつつ、勝って2017年シーズンを締めくくりたい。 3度の天皇杯決勝を戦ってきたが元旦という「オーラ」は本当に凄まじいものがある。初めて経験する方が多いだろうがのまれないように熱いサポートを期待したい。それまでに風邪を治せよ、そして「オーラ」出せよ、とお叱りを受けながら自分自身も・・・。 NEVER STOP,NEVER GIVE UP

なでしこリーグ入替戦、アカデミーの力。

既に12月も半分過ぎたわけだがどうも年末の気分が少々足りない。気持ちよく2018年を迎えたかったのだが、今の状況としてそれもかなり難しそうだ。なんとか上手くまとめて年の瀬に向かっていきたいと思っている。気持ちを強く持っていきたい。 強い気持ちというと強い愛と返すしかないが、セレッソサポーターの強い気持ちと強い愛は本当に素晴らしいと思う。トップチームからアカデミーそしてレディースと、いつの時でも常にセレッソ大阪のことを第一に考え、そして行動している。 現にアウェイである川越にも多くのファン・サポーターが集まり、バックスタンドの一角は桜色一面となっていた。このあとのE-1選手権のための来京なのかもしれないが、勿論桜なでしこをサポートすることが目下の最優先だったのだろうと推測する。 試合序盤は一進一退ではあったが若い力というか勢いが徐々にセレッソを前へ前へと押していき、そして先制点を取ったことで気持ちに余裕が出た。これはやはりホームでアウェイゴールを与えず無失点で切り抜けた緒戦が大きくものを言った。 1部のクラブに二試合合計スコア4-0は出来過ぎの感もあるのだが、それだけ実力がついてきた証拠でもあると思う。アカデミーから少しずつ、しかしながらこの年代特有の急激な成長がこの結果を産んだのだと思うと、僅かでも貢献できたことを嬉しく思う。 ここからは更に厳しいステージへ進むことになる。途轍もない強敵と戦うシーズンが来年からスタートする。アカデミー出身選手だけでは太刀打ちできないシーンも増えるかもしれない。だからこそファン・サポーターの力がより必要になってくるだろう。 今日、もうひとつ喜ばしいニュースが入った。セレッソ大阪堺ガールズが来年のチャレンジリーグへの昇格を決めたとのことだ。試合は見ていないのでなんとも言えないのだが、ダブルでの昇格は喜びを隠しきれないほどの結果なのではないだろうか。 2017年はセレッソ大阪にとって大きなターニングポイントになっていると言っても過言では無い。全てのカテゴリーで素晴らしい成績を残したわけで、特に言えることは、アカデミー出身の選手たちが存分に実力を発揮していることではないかと思う。 セレッソ大阪が次のステージに進む準備は着々と進んでいる。僕らファン・サポーターも彼らの歩みに同調し、時には叱咤激励し共に成長してい

第34節 アルビレックス新潟戦。

ドタバタの一週間。非常に厳しくもあり「人」というものが如何に大事な存在かということにも触れられた。このような試練をいつも与えてくださる何かに感謝しつつも、更なる苦難と戦うべく今日も辛うじて生きながらえている。毎日が勝負である。 そんな中、「アスリートと食のイベント」に招待いただき参加してきた。多くの方々の話を聞きながら自然栽培の野菜を味わう。限られた素晴らしい時間の中でもまた多くの方と触れ合う。本当に「人」から多くのものを与えられて生きていることを痛感する。 さて肝心のJ1最終戦アルビレックス新潟とのゲーム。序盤のもたつきは相変わらずなのだが、寒さのせいか90分通して全体的に不満足な内容となった。パスのズレやちょっとした連携ミス、最大の問題である横パスを掻っさらわれるシーンなど見るに堪えなかった。 18年ぶりの得点王も期待していた。が、今年は全て川崎フロンターレの元に星は輝いていたのだろう。ルヴァンカップファイナルが全てを変えたとしたのならば、まだまだ僕たちには近くて遠い存在であったと思わざるをえない。それくらいの差がある。 選手間の連携とは正に「人」と「人」を繋ぐ絆だと僕は思う。それが最終戦に出せなかったセレッソ大阪と多分出せたのであろう川崎フロンターレとの差。そして来年に向けて僕らはそこを目標に日々前に進んでいくことが肝要であるとも感じている。 このあと2017シーズンに残された試合は天皇杯のみとなった。けが人も多い中どのようなチームづくりゲームづくりをするのかが気になる。サブメンバーにも「流れを変えられる」選手、「人」と「人」を繋いでいける選手は多い。改めて若手に期待したい。 少し戻るが前述のイベントの際、とあるアミーゴから「沖縄で『イバさんのブログ読んでる』って言われましたよ」という話を聞いた。本当にこんな稚拙で内容が無いようなブログを見てくれている皆様に感謝したい。「人」という生き物が更に好きになる。 最後に、ブラインドサッカー元日本代表選手をお連れして日本国ファーストレディと名刺交換および写真を撮らせていただき、そして店長からも更に多くの方を紹介していただいた。やはり「人」との絆が大事だと心に刻みつつもっと前に進んでいかなきゃならない。 NEVER STOP,NEVER GIVE UP

第33節 ヴィッセル神戸戦。

昨年の今日、パグのクロヱがやってきた。5月にテリ子が亡くなってからというもの、寂しい日々を過ごしていた我が家にぱっと明るさが戻ったのを思い出す。ときには(ときにはどころでは無い)粗相もするのだが、やはり”憎めないのが憎いのさ”な状況である。 それにしても、犬という生き物は「喜怒哀楽」を強く表現する。家族ひとりひとりの顔色を見て感じて、そして勇気づけ慰めてくれる。特にうちの子たちは察知する能力や感情を表現する能力が高い。テリ子、クロヱ、そんな彼女たちに本当に感謝している。 我がセレッソ大阪のこの20余年にも「喜怒哀楽」という言葉がぴったりである。Jリーグ昇格、3度の降格と昇格、ACL出場とルヴァンカップ制覇。あと数試合を残してはいるのだが、悲喜交交な日々を過ごしてきた僕らには今年は正に「喜」の多い一年となっている。 昨日のヴィッセル神戸戦。山口蛍選手が怪我で欠場ということもあって中盤のダイナミックさに欠けるのでは「哀」となったのだが、ユーティリティプレイヤーとして覚醒した山村和也選手の本職、そう、彼がボランチだったことを改めて思い出させてくれた。 確かに試合開始後20分くらいまでは相手にペースを握られる厳しい展開ではあったが、思いの外相手がラインを下げてくれたお陰でその後はセレッソ大阪のペースとなった。いまのうちの攻撃を受け止めて返せるチームは、Jにはあまりいないと思う。 そしてほぼ全ての選手が90分戦える体力をこの時期に見せてくれている。1-0を守り抜く試合も多くのゴールを決めて勝ち切る試合も思った通りの結果を出せるようになってきている。その中で多くの方を納得させられるゲームを出来るチームが出来上がりつつある。 面白いサッカーと強いサッカーの両立は難しいのは分かっているが、今、うちの選手たちはそれを実践しようとしている。見ている人をワクワクさせる、次は何をやるのか期待させるサッカー。そしてその中でも最後はきっちり締めて勝ち点3を手にするサッカー。 尹晶煥監督ならそれが可能では無いか、そんな思いがしてきた。その中で更に強くなって浦和レッズのようにアジアでも充分戦えるだけの力を培っていきたいと素直にそう思った。途轍もなくそしてあまりにも「楽」な考え方かもしれないが僕は信じていきたい。 そして僕は新潟に行く。3位以内の順位が確定し天皇杯の結

第32節 横浜F・マリノス戦。

急に寒くなったこの週末。Jリーグはと言うと逆に熱い戦いが行なわれている。その中でも熾烈なJ2最終戦を見ながらこのブログを書いている。去年の今頃は胃をキリキリさせながら自軍を注視していたが、今日プレーオフを賭けて戦っている方々もそうなのだろう。 セレッソ大阪にも在籍した選手のいるクラブを中心に、ガチャガチャとAmazon FireTVのリモコンでチャンネルを変えながらDAZNを見ている。だがリモコンをを持つその手にも若干の汗が現れはじめて、改めてJ2の過酷さを感じている。まるで自分ごとのように。 そのような中で昨日の横浜F・マリノス戦である。雨中の試合かつ途中くらいから相当な気温低下もあり、選手もサポーターも集中力の勝負に近かった気がする。決めるべき選手が決めるという結果的にも内容的にもセレッソファンとして満足できる試合となった。 4得点全てとも賞賛すべきプレーだったがとりわけマテイ・ヨニッチ選手のゴールにかなり興奮してしまった自分がいる。何度も言い続けてきたが今シーズンの躍進の影にこのクロアチア人選手の存在が大きいと感じる。SUPER DOBROという言葉がとても似合う。 そしてもうひとつの見どころだったのが扇原貴宏選手。たとえどこのクラブに行ったとしても、いつも見ていたい選手のひとりである。アカデミーから見続けている選手であるし代表に行けるポテンシャルも間違いなく持っているはず。だからこそ期待し続けたい。 多くの選手が加入しそしてこのクラブを去っていく。「クラブは生き物だ」と誰かが言っていたがこんな時本当にそう思う。生き物だからこそいなくなった後も気にかけそして常に思い出す義務が僕らにはある。この先もそうやって僕らは共に生きていく。 大阪の気質かも知れないがセレッソファン、サポーターは本当に仲間を大事にする。クラブを去り他のクラブに所属する選手たちへの愛情が止むことはない。その選手がセレッソ大阪を好きでいてくれる限り、セレッソファン、サポーターは常に彼のすぐそばにいる。 今、そういった多くの選手たちが次のステージに向け戦っている。だからこそ僕らはそんな彼らのプレイを見る義務がある。いつの日か一緒に戦う場面を思い描くことが「サポーターである」と誇りに思う瞬間のひとつだと思う。幸せな人生とは実にシンプルだ。 NEVER STOP,NEV

Remember527とRestart528。

歓喜から一週間たった今も気持ちの昂ぶりを抑えられない。多分すべてのセレッソ大阪ファンも同様だろう。ついついセレッソ大阪の記事や動画を無意識に探してしまうのは、これはもう「愛」でしかない。いや「最上級の愛」を持っている自分が誇らしい。 この「最上級の愛」は、1993年から持っている人もいれば先日のファイナルで手に入れた人もいる。これからもっと多くの「最上級の愛」がスタジアムに溢れかえると思われる。よって昔から愛し続けている人は、今までを上回る熱量の愛で更に燃えるしかない。 その数ある記事のひとつに非常に興味深いものがあった。昔からセレッソ大阪のことを良く知っている御方であるし、そしてなにより、タイトルの「Rmember527」という愛情のキーワードが「最大級の愛」を持つ僕らの心をギュッと鷲掴みにする、凄い言葉で。 2000年5月27日という日を忘れない意味でも、セレッソ大阪にはクラブ、ファン、サポーター問わず、様々な形での「527」が存在する。そんな僕らも「remember527.com」というWebサイトを数年前に立ち上げ、多くの方の「527」の思い出をいただきながら運営している。 多くの「527」の思い出のひとつでもある、あるTシャツを着たセレッソ大阪サポーターが11月4日の埼玉スタジアムにいた。「REMEMBER527 RESTART528 ROU2000」僕らが17年前に作ったこのTシャツは、あの頃の気持ちを如実に表していたのだなと素直に思った。 やはり大事なのは「527」同様「2000年5月28日に僕らは存在した」ということであるとそのTシャツ見て改めて感じた。悲劇の翌日に再起動できたことこそが重要であり、もう一度やり直そうと誓った「愛」が今のこの気持ちの支えになっていると言えるかもしれない。 その「528」からの強い思いがセレッソ大阪をファイナルで勝たせてくれた要因のひとつになるならば、僕らのやってきていることは決して間違いでは無かった。17年間保管し続け、それを思い出させてくれたこのTシャツを見ることができて本当に感謝をしている。 こういった歴史を紡いでいた人の思いがこの試合を通じて違う誰かに伝わり、更に歴史がつながっていく。そのために生きていく人生も決して悪いものではない。その後もその誰かが次の歴史を創っていくのだろう。そん

Jユースカップ 川崎フロンターレ戦。

さり気なく生きたい。元来祭り事があまり好きでは無いので祝勝会などというイベントはとても苦手である。また、何となく持ち上げられたりすると少々気が重くなるのも子供時代から変わらない。要するに”変な人”なのだろうと心のなかで自己分析している。 試合終了後に多くのアミーゴと抱擁し優勝というものを味わった。僕にとっての祝勝はこれで良いのだなと満足感がある。駅伝監督の胴上げ拒否のニュースを見たがこの気持ちがよく分かる気がする。僕自身も敗者人生が長い分、気になってしまうことが多い。 三連休最後の11月5日。中学時代からのアミーゴでもあるシンガソングライター多田覚(臥龍)のライブの前にNACK5スタジアムに向かう。Jユースカップのクウォーターファイナルであり前日のリピートを見るためでもあった川崎フロンターレとの一戦が行なわれた。 ルヴァンカップファイナルが埼玉スタジアムだったこともありセレッソサポーターが多く詰めかけていたが、雪辱に燃える川崎フロンターレのサポーターの数が半端なかった。それだけでも若い選手たちの戦う気持ちを奮い立たす材料になっていたと言えるだろう。 結果的には2-3で敗れたわけだが、得点だけでなく随所に良いプレーがあり本当に素晴らしい試合だった。PKの判定は、ゴールキーパーが多少躊躇してしまい如何ともし難い内容だったが、前日の試合開始1分の出来事同様あれはあれでサッカーの怖さであると感じた。 1990年代後半、「ユースの試合も見なきゃ駄目」と当時のU-18監督に言われてからというもの、アカデミーを応援するサポーターが増えたのは間違いないだろう。これは本当に素晴らしいことだと思うしサッカーを見る幅とセレッソ大阪を見る量が格段に多くなった。 「日本全国でセレッソ大阪のサッカーをこんなに見れるなんて本当に幸せ以外の何物でもない。そして年末最後の最後までセレッソのサッカーを味わえる。しんどいけどね」と埼玉スタジアムに向かう電車でクラブスタッフの方と笑いながら話したのを思い出した。 トップ、U-23、アカデミーそしてレディース。僕らの旅路はこの先もずっと続いていく。それは、朽ち果てる時まで同じ気持ちでいたいと思う。そして、その時はさり気なく言いたい。"We will always be here,ever.(いつもここにいるから)&quo

思いと共に前に進む。

多くの予感が朝からあった。しかしながら勝負は時の運。悔しい思いをする度に肝に銘じてきた。やっぱり、うちにはうちの川崎には川崎の様々な思いが存在する。そんな感情のひとつひとつが積み重なってこの試合がある。歴史の重みというものを感じる。 とは言いながら、カップ戦を一つ取っただけの通過点であることは選手もサポーターも分かっている。目標は更に高いところにあり、これからもっと険しい道を行くことになるが、この一勝がこの優勝が大いなる歩みの一足でもあるのだと信じてやまない。 その一足を踏み出させたのは間違いなくゴール裏サポーターなのだろう。前日に話を聞いていたカップのコレオは本当に素晴らしいものだったし素直に感動した。殆どの時間を支配された中でも、声で拍手で選手を後押ししていたのは間違いないと思う。 試合終了までの数分間、心の中で「POWER AND THE GLORY」を口ずさみながら森島さんのことを考えていた。この瞬間に、このふたつの思いが胸中に現れて良かった。歴史に歴史を積み重ねて君らは生きていくのだとサッカーの神様に何となく言われた気がした。 改めて、歴史は「変える」ものではなく多くの歴史の上に「創って」そして「刻む」ものだと理解した。僕らはこれから、またひとつひとつ歴史を積み重ねるため、数え切れない程の思いと共に前に進む。たとえそれが苦悩する茨の道だと分かっていても、だ。 NEVER STOP,NEVER GIVE UP

創って刻む。

歴史は変えるものではなく「創る」 ものであり「刻む」ものである。僕の尊敬する方が語った言葉である。この数日まったく同じことをひたすら考えていた。過去の我チームを見ても「変えたい」気持ちは山々だが、やはり僕としては、歴史は「創って」そして「刻む」。  いよいよ前日に迫ったルヴァンカップファイナル。不思議なほど冷静でいると個人的には思っていたし公言もしていたのだが、「明日になったら分からんで」とアミーゴに言われ、なるほどと我に返った感もある。ワクワク感が止まらないのは同じなのだけれど。 決戦前夜に上野でアミーゴと飯を食う。騒ぐことも無くこれまでの苦い過去などについて「優勝」という名のハラミを食べながらしんみり語り合う。ここにいない仲間もいたが、多くのセレッソアミーゴがいつも一緒にいてくれて本当に幸せだなと感じる。 サッカーはセレッソは いつも 僕に幸せを与えてくれているが、明日はそれらに加えて 神様の 前髪を触らせてもらいたいものである。もう これ以上言葉は要らない。とにかく勝つ。勝って歴史を「創って」そして「刻む」。その瞬間を僕らは手に入れる。 NEVER STOP,NEVER GIVE UP

第31節 大宮アルディージャ戦。

今更ながら「世界から猫が消えたなら」を見た。柄にも無く号泣寸前の状況を誰にもバレなかったことだけが救いである。原作は読んではいたものの原作と比べても映像がこれだけ素晴らしいものになる作品は珍しいなと感じた。 それ以上に「周りから何かなくなっていく」ことへの恐怖。映画ほどではなかったにせよ、個人的にもいくつもの出会いと別れを繰り返してきた人生だし、そんな中での葛藤も少なからずあったから、自分の大事なものが消えていく恐怖に胸が痛くなった。 そして、サッカーにおいても多くのものが目の前で消えたり失ったりしてきた。その度その度感じたのはクラブへの愛、仲間との絆、そして、絶対に「取り戻す」という強烈な自己肯定。それらの言葉だけで僕らは前に進んでこれた気がしている。 2017年のJリーグもこの試合を入れて残り4試合。天皇杯そしてルヴァンカップを合わせても7試合という中で、我がセレッソ大阪は終盤に差し掛かっても尹晶煥監督のもと素晴らしい戦いを続けていると思う。但しこの試合の終盤だけはちょっと勝手が違った。 前半の早いうちに11対10という数的優位に立ったことで奢りが出たとかは全く感じなかったが、2点目を取った後で見えた緩みというかなんとも言えない状況に腹立たしさを感じた。ちょうど中休みする時間帯でもあったので足が止まるのは仕方ないにしても残念だった。 とは言え、ボランチ二人は相変わらずの運動量だし、得点こそ2点で止まったがあのコンディションの中でも結果を出せたことに満足しているところもある。いい流れで週末に向かうことだけを目標にしていたわけではないが、上々の出来ではないだろうか。 珍しく、他のクラブの中継を見た。柏レイソルと川崎フロンターレの試合は正に田んぼの中での試合のようだった。しかしながら、この雨だからピッチだからかも知れないが、両チームとも総力戦と言うか物凄い気迫と気迫の戦いになっていた。何故か感動した。 雨は嫌だが、選手とサポーターの距離を近づける接着剤のようでもある。共に戦っている感が増すのも確かだがそれだけではない何かを雨は持っている。この世界から雨が消えたなら、僕らのSOULやSPIRITはリミットを超えられない。そんな気もする。 日本列島はまだまだ予断を許さないが、今週末の埼玉スタジアムは僕らを最高の状態で迎えてくれるものと思う。雨中の戦いで僕らは更に強くなった

第30節 ヴァンフォーレ甲府戦。

出張が多いとよく人に言われる。そんな出張でも、人に言える出張と言えない出張とがある。僕の場合、人に言えない出張も少なからずあり、この出張は多少なりともそんな空気感を持って行ってきた感がある。 「ここだけの話」で始まる会話は、間違いなく誰かに伝わっていくものだが、今回会った方々はそんなことは無いだろうし、安心はしている。しかも「ここだけの話」は、大概のケースで「大した話」とはならないものだ。 それでも多くの方と語らい、昔話にも花が咲き、とても幸せな気分にさせられたし、満足感だけが残る出張だった。出来れば西日本に残ってセレッソ大阪の試合を見たかったのだが、そこまでやると運が減っていくというものだろう。 とは言え、金曜日に仕事の関係で東京に戻ったこの週末。選手たちはまた良い試合を見せてくれた。大雨の中でのヴァンフォーレ甲府戦は杉本健勇の”らしい”2ゴールだけでなく、スタジアム全体を包む、戦う姿が随所に見れて本当に良かった。 確かに順位差があり、相手は降格圏間際の凌ぎ合いをしているわけで、一筋縄では行かないのは分かっていたが、J1という舞台は本当に順位ほど差がない。スタッツを見てもどちらかというと押し込まれた感が大いにあった。 そんな中でも早い時間に先制できて余裕が生まれたし、後半も嫌な流れになりそうなところでPKがもらえたのはラッキーとは言えないが有難かった。そこをしっかり決めきるのも、我らが得点ランクトップ(今日のところは)の底力かもしれない。 珍しく他クラブの試合を見てしまった。横浜と鹿島もうちと同様素晴らしい戦いをしていた。結果として横浜が勝ち、束の間の3位を奪われたのだが、Jリーグが素晴らしいレベルになっていっていることに感慨が深い。 セレッソファン、サポーターは皆、再びアジア・チャンピオンズリーグへの挑戦権を取りたいと考えてはいるが、厳しい戦いでもあることを理解している。その中での残り4試合で全てを出し切ることが出来るか、が焦点になってくる。 大宮、横浜、神戸、新潟は全て厳しい戦いになることには間違いない。アウェイ2試合は行く予定だが、ホームの2試合もできるだけスタジアムで観戦したい。そんな思いである。「ここだけの話」でも何でもないが、大いに「大した話」では、ある。 NEVER STOP,NEVER GIVE UP

第29節 サガン鳥栖戦。

土曜日にショックなことが起こった。この週末は本当に憂鬱だったのだがそれ以上の喜びも待っていた。やはり人間には、良いことも悪いことも同時にそして同じ分量だけやってくる。それを自分のものにするかしないかで人の価値は決まる。 まあそんな事件を置いといてのサガン鳥栖戦。尹晶煥監督、水沼宏太選手にとって古巣との対決になるし、しかもアウェイということもあって連敗中ではあったが気持ちの入った良い試合だったように思える。 前半は鳥栖、後半はうち、という単純な構図だけでなく、局地戦での勝負が非常に面白く、かつ、柱谷さんの解説が本当にハマっていて(これはテレビだけか)、雨というコンディション不良の中のゲームではあったが存分に楽しめたのではないだろうか。 杉本健勇選手の股抜き、水沼宏太選手のクロス、清武弘嗣選手のヘディングも凄かったと思うが、僕が一番素晴らしいなと感じたのがマテイ・ヨニッチ選手のクレバーな守備。厳しい時間帯を凌げたのも、ヨニッチ選手がいたからと思えてしまうほどだった。 まずカードをほぼ貰わない。これは最終ラインの選手としては特筆すべきとことであると思うし、何より一対一、カバーリング、ビルドアップ全てにおいて満足させられるレベルでは無いだろうか。特に2点目の起点となったパスは最高だった。 今年の成績を押し上げている要因のひとつでもある守備の安定(もっともここ数試合は大変だったわけだが)に一翼を担っているマテイ・ヨニッチ選手に「Super dobro!」と声をかけに行きたいのだが、中々その機会にお目にかかれていない。 クラブとしては現在5位であり上位の鹿島、川崎に対しては非常に厳しいが、取りこぼすクラブも出てきておりアジア・チャンピオンズリーグ出場圏内に再び浮上した。来年度、ACLの体力的負担は覚悟の上で、やはりアジアと戦っていくことが必要だと感じる。 残り試合の中でどれだけ覚悟を持って選手たちが戦えるか。それをどのようにサポートしていくか。昨日のモニタ越しに見た光景は正にイメージそのものであったように思う。鳥栖サポーター以上の声援を出し続けたゴール裏の戦士たちに敬意を表したい。 そして、ベンチにいる選手やU-23で出場している選手たちの押上げが、ここから先はかなり必要となってくる。リーグ、天皇杯、そしてルヴァンカップファイナルと連戦が続く中、

さくらなでしこ最終戦。

少し前の話になるのだが運命の大阪ダービーマッチの前日になでしこリーグの最終戦を観に保土ヶ谷まで行ってきた。中々見る機会が少ないので恐縮なのだが、ようやくと言っていいくらい選手の名前を覚え始めた、いわばさくらなでしこ初心者でもある。 なでしこリーグ1部昇格の条件は非常に厳しかったが、ある意味有利でもある状況の中で、保土ヶ谷公園サッカー場には多くのセレッソファンが集まっており、非常に素晴らしいことだなと感激してしまった。 結果としては自動昇格を逃したわけだが2位は堂々たる結果だと思うし、この日の試合内容も素晴らしいと感じた。このままなでしこ1部に上がると実力的にどうなるかは微妙なところだろうが、若さゆえの大いなる成長も存分に有り得る話だ。 その中でもなでしこリーグ2部の得点王を獲得した宝田沙織選手と林穂之香選手の二人が気になる存在となった。彼女たちのプレーはものすごく印象に残ったし、このあとU-19日本女子代表としての戦いも待っているわけで、この最終戦を見に来れて本当に良かった。 それ以上に嬉しいのはこっそり見にきているにも関わらず、多くの方が挨拶に来てくれたこと。なでしこ、ルヴァンカップそしてハナサカクラブと、三連休をセレッソ大阪のためだけに使えるセレッソファンを本当に尊敬する。 この先、入替戦もあるので更に熱くサポートしていきたい。日程はまだ未定のようだが相手も決まっており、気持ちも高まってくる。U-19日本代表と重ならないことを期待しながら待つことにする。埼玉には行けそうかな。 NEVER STOP,NEVER GIVE UP

ルヴァンカップセミファイナル第2戦。

朝7時に自宅を出て夜11時に戻ってくる。そんな日帰り、しかもサッカーのために?と思われるかもしれない。でも、それだけの価値がサッカーにはあり、そしてこの試合の意味は確かに存在した。それがダービー、それが僕にとっての「デュエル」。 もちろん、この一試合が全てを変えるわけでは無いのだが、この一試合を見なかったせいで変わってしまう人生は絶対にある。そんな場面に何度も何度も出会ってきているからこそ、「必ず見ておけ」と魂が脳と身体に伝えていたのかもしれない。 何を隠そう、吹田スタジアムでの初観戦である。 それ以上に、万博公園に来ること自体が相当ご無沙汰であったのでワクワクとドキドキが正直止まらなかった。もっと言うと、航空券やチケットを手配したのも前日の出来事であったし、正にワクドキを通り超えていた。 試合開始2時間前、太陽の塔を見た瞬間にスイッチが入った。やはり、大阪ダービーマッチのアウェイ、しかも勝たなくてはならないという追い込まれた中での戦いでもあり、会う人会う人の顔つきがいつもと全く違っていることに、この試合の持つ意味合いを深く感じた。 試合中はずっと立ちっぱなしだった。というのも、ゴール裏は既にスタートからハイテンションであり、殆どの方が立っている状態だった。立っているというよりも選手の気迫に自然に立っている、立たざるを得ないというのが正しいのかもしれない。 足の痛みで、ファイナルの実感を得るというのも不思議な話なのだが、やはりゴール裏は特別な聖域であるのだなと改めて感じたし、サッカーを一番楽しめる場所であると思えた。 そして、今日と同じ三連休の真ん中である11月4日土曜日に埼玉スタジアムで行なわれるファイナルは川崎フロンターレとの対戦となった。先日も”あの”等々力で1-5と敗れた相手でもあるし、過去には優勝を阻まれたりJ2降格を突きつけられた因縁のクラブだけど、やはり僕らとしては謙虚に戦わなければならないのだろうな、と思う。 そのためには、より走らないといけないし、より正確さが求められるし、より力強さが必要となってくる。この試合でも多々あった球際での勝負、ハリル監督が言うところの「デュエル」を見せなければ勝てない相手でもあるのだ。 その一足、次のその一歩を出させるサポーターの底力。疲れた選手の背中をそっと押してあげられる底力。セミフ