ダービーとはなにか。というテーマは、サポーターにとっての永遠の問いだ。ただ単に3ポイントを奪い合う(ときには一点ずつ分けあうのだが)だけの、そこらへんの試合とは違う。これはクラブが生まれた28年前からまったく変わっていない。
また逆の意味でダービーとは、その街のバロメータにもなり得る。サポーターのモチベーションやテンションによって、試合の質はかなり変わってくる。そんな生活を、人生の半分以上の期間で意識しながら生きていると思うだけで身震いする。
ましてやとんでもないかたちでの監督人事が行なわれた直後でもあり、サポーターの葛藤が手にとるように分かる展開が繰り広げられ、その渦のなかで、いくつかの番組で話をさせてもらった。そこでも明確なことはただひとつだけなのである。
さて、その本題のダービーは、小菊さんによってどういった色にチームが染まっているのか(たった二日で染めきれたのかは想像に任せる)を確認する試合でもあった。ダービーをそんな品定めのような言いかたになってしまい申し訳なかった。
そんななかで、戦う姿勢を存分に見せてくれたチームに心が躍った。話の中でも、どこまで原点回帰するのか、という部分に興味があったが、この四年間という濃密な時間がグッと凝縮されているのではないかと思い、それでいいや、と感じた。
ダービーの重みと、重苦しい空気を払拭する気持ちとのギャップはそれほどなかった。もちろん相手があってのことなので、一概に比較することをしてはいけないのだろうけれど、監督を変えるとは多分こういうことなのだなと改めて思った。
勘違いをされたくはないが、チームの空気を変えるのと、クラブのコンセプトを変えるのは、似て非なる。いや、まったくもって意味が違う。だから僕らは、覚えておかなければならない。クラブのコンセプトは何も変わっていないと推測する。
だが、まずは小菊さんの元で輝きを取り戻した選手たちが多かったことを喜ぼう。大阪ダービーという勝ち点3以上のありがたみを感じよう。その歓喜も今日を過ぎれば、明日からまた過酷なダービーマッチの旅路が続くのだ。まずは熟睡からだ。
NEVER STOP,NEVER GIVE UP
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