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坂を登る。

先週、仙台を訪れた際、わずかばかりの時間があったので瑞鳳寺というお寺に行くことにした。仙台の絶好の気候に騙されて(!)何故か歩こうと思い立ってしまった。2キロの距離はそれほどなのだが、最後の坂道はまったく聞いていなかった。

バスで近くまで行って最後の坂を迎えるのと、そこまでの徒歩で疲れ果てた末の坂とでは、意味が完全に変わってくる。力尽きかけようとするその刹那、お目当ての史跡が見えてきて、ホッとすると同時に、足の力が抜けて座り込んでしまった。

シーズンもそんな険しい旅のようなものだ。いつもいつも最後の最後で急な登り坂が待っている感がある。どこのクラブも同様ではあるが2020年は特に、序盤も中盤も厳しく辛い。もちろんのこと終盤も急勾配を駆け上がっていく感覚でもある。

残り試合が一桁程度になってきて二位争いもますます混迷が深まっているJ1。疲れ果てて座り込んでしまうくらい、最後の最後まで走り続けていってくれると信じている。アップダウンの激しいこのシーズンは12月までまだしばらく続いていく。

だから、まずは、目指すべき場所に向かって、一緒にこの坂を登っていこうではないか。へたり込んでしまったら、共に立ち上がろうではないか。僕らはそうやって三十年近く、この険しい坂を目の前にして、気持ちをひとつにしてきたはずだ。

さて、話は戻るが、この瑞鳳寺には西南戦争に関する史跡がいくつかある。明治維新はこの明治十年の日本最後の内戦で締め括られているとも言われることがある。この、多くの命が犠牲となった戦いに馳せる思い。ここでも多くの坂があった。

いつの時代もこの「坂を登る」という時間と共に生きている。登り切った先には、また新たな坂が待っている。だが、僕らはまたその坂にチャレンジしていく生き物なのだなと、改めて実感している。当然のことながら下り坂もマサカもあるが。

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