スキップしてメイン コンテンツに移動

レゴ®︎シリアスプレイ®︎と出会った日。

三年前のちょうど昨日。僕はあるメソッドに出会ったのだった。それは「レゴ®︎シリアスプレイ®︎」と呼ばれており、その名の通り、山ほどたくさんあるレゴブロックを利用して、次々にコミュニケーションと意思決定を行なっていくという仕組みだ。

真剣に楽しみながら与えられた時間でファシリテーターの問いに対する作品を作っていく。作った人ではなく、作品を中心にしてどのブロックにどんな意味があるのか、などを仲間に説明する。フィードバックを受けながら、本質に近づいていく。

当時、チームの中でも考えが停滞したり、何を導き出しても同じようなことの繰り返しになるようなミーティングが、多く存在していた。メンバー間のコミュニケーションは声の大きな者が常に勝ってしまうような、そんな話し合いばかりだった。

一部の人間の裁量で決まったような方策はもちろん機能せず、ましてや彼らしか意識をすることなく、その後どうなったのかすら皆は関心が無い。またその打開策なども目の前のことばかりなので、変化が生まれる要素なども限りなく乏しかった。

「時代が変わっても自分たちは変わらないという"普遍"であり"不変"」は、まったく逆の意味で捉えられ、反対方向のベクトルへと向いている気さえした。一体僕らはどうなっていくのか。不安に駆られる日々を過ごしていたことも思い出される。

そんななかで、とあるワークショップを見つけた。それがこの、レゴブロックを利用したものだった。会場には老若男女の参加者がいる。気後れしそうではあるが、気持ちを高く持って臨んだ。遊び道具が仕事における「道具」に変わる瞬間だった。

その日から見様見真似でワークショップを開催し始めた。レゴ®︎シリアスプレイ®︎の真の価値を知るのはそれからさらに1年以上の時間を要した。その間もひたすらワークショップを行ない、レゴ®︎シリアスプレイ®︎の良さを知ってもらおうと努力した。

2020年。七月に入って、新入社員のチームビルディング、プロジェクトメンバーのブレインストーミング、そしてオープン参加のリモートマッチと三件のワークショップを行なった。すべての会で多くを持ち帰ってもらったのではないか、と感じる。

それと同時に、僕にこの世界を紹介してくださった方々に感謝の気持ちが溢れ出した。もちろんポジティブだけでなく否定的に見られる傾向は変わらず存在する。だが、怯むことなく前へと突き進むことで、多くの人にこのメソッドを知ってもらう。

今までもこれからもその役目は続いていくだろう。僕と同じような悩みを持っている経営者や役員、管理職がこの日本には多いはず。今までの「当たり前」はもう「当たり前」として通用しない。そんな時代の新たなステージへの手助けになりたい。

しかしながら、今までの会議や打ち合わせを置き換えろなどという思いは毛頭無い。目の前に苦悩や停滞感があるのならば必ず価値はあるはずだ。目先を変えるのではない。身体全体の向きを変えるのだ。あるべき未来を見据えるのならなおさらだ。

三年前の2017年7月23日に作った僕の「夢」。これまで言葉だけに頼ってメモ帳に書き殴ったその欠片たちがこの瞬間レゴブロックとともに形となって表れた。半年後。短期間でその夢は叶って、セレッソ大阪の二冠達成の瞬間を目の当たりにした。

イメージが夢となり、その夢が叶っていく。それは紛れもない事実だ。今は認定ファシリテーターとして、多くの方のイメージ作りのために奔走する日々。僕はそんなことを考えながら何だかほくそ笑んでしまう日々。さあ、今日も一歩前に進むか。

NEVER STOP,NEVER GIVE UP

コメント

このブログの人気の投稿

黒パグ、「一粒万倍日と天赦日が重なる日」に、病院へ行く。

一ヶ月前に狂犬病注射とフィラリアの薬をもらいに通院した際、その帰りしなに先生から「来月、混合ワクチンを打ちに来て」と言われた。なので、この土曜日に黒パグを連れて病院に行ってきたのだが、そこで起こったことを書いてみる。 雨が振りそうな天気でもあり、どのワンコも早めに連れて行こうかなとなったのか、病院は思いのほか混んでいて密だった(とは言え3人しか入れない)。しばらくして僕らの番が回ってきたので、黒パグと僕はドアを開けて診察室に入った。 「変わりはない?」「あー、ちょっと時々お腹周りを布団でスリスリすることがあります」「じゃあ診察してみよう」ということで色々と診てもらった。黒パグの全体を見てもらったのちに先生が「うん、これは外耳炎」。え?耳ですか? 思いも寄らない回答だったので一瞬面食らった。先生は薬と綿棒(みたいなやつ)で耳の治療を始めた。黒パグと目が合ったので軽く覗き込んでみたら、「顔を見ない!」と先生から一喝された。治療中にワンコが集中できないからだそうだ。 良かれと思ったら叱られた。気を取り直して見ないようにしていたら、今度は黒パグに猿ぐつわが装着されていく。目と口をカバーするようにセットされたこのワンコはついに暴れることを諦めてしまった。大人しく治療を受け入れ始めた。 そしてようやく耳の治療が終わり、混合ワクチンの注射が終了して帰ろうかと思った瞬間、思いがけない一言を先生から聞かされた。「カビですね」。どういうこと・・・。要はこの時期、お風呂に入ったあとのケアが必要だということだ。 ツイてない日だったのかもしれないと心が叫びたがっていたが、未だ病院は密でもあったので止めておいた。少々想定外の出来事ばかりが起こったので、今日は厄日かよ、と思ってしまう。僕らはかゆみ止めなどの薬をもらって家路に着いた。 いやいや、待てよ。まったくもって厄日なんかじゃない。そうだ。今日は「一粒万倍日と天赦日が重なる日」だった、と宝くじ売り場を見て思い出した。まじまじと宝くじ売り場を見てみる。TOTOやBIGを見て、改めてサッカーの再開を喜んだ。 宝くじでも買ってみるか。「ドリームジャンボ20枚お願いします!」。店員さんが首をかしげている。「ドリームジャンボは終わったよ」。暑さで舌を大きく出しっぱなしの黒パグがこちらを見ていた。まるでニヤニヤ笑っているようだった。 NEVER STOP

未来のウルトラ。

久々のブログである。なかなかどうして、何を書こうかと悩んでいる自分がいた。もうひとつは #コールリーダーウダウダ の存在が大きい。ここで毎週セレッソ大阪のことを話しているからかもしれない。なんだかんだでかれこれ八十回を超えてきた。 実に多くの方にも聴いてもらえていることに満足してしまっている自分もいたりして、少し戸惑いがあるのも事実だ。これを皮切りに、他のサポーターが続々とTwitter Spaceを始めてくれていることこそが、嬉しい気持ちに更に拍車をかけていく。 逆に、このような年齢になってなお、このような表舞台に立ってよいのかとも思ってしまう。若いサポーターの方々がもっと前面に出てくる世界を期待しているのだが、話を聞くたびにまだまだ古参サポーターがいて成り立つ世界だなとも感じる。 最近のスタジアムを見ていても、応援、チャント、という観点ではチームはまとまっていると見えるものの、チームのサポートはそれだけでは無い。そこにはフラッグもあり、チームや選手に対する、ゲーフラや大小様々な横断幕も存在するのだ。 例えばゴール裏の横断幕ひとつにしても、個々人がただ貼るだけではなく、全体のコーディネートも考慮して配置を考えるなどを行ってきたが、今はどのように貼っているのだろうか。場所の取り合いや奪い合いは起こっていないだろうか、など。 そんな話し合いにも、積極的に若い方々が参画できているのだろうか、とかが頭の中を駆け巡っている。先日もTwitterに書いたが、小学生たちが、ウルトラを目指したいと思う世界に、ゴール裏がなっているのか、なんてことをつい思ってしまう。 来週の今頃には、歓喜のなかに僕はいるのだと思う。その輪には未来のウルトラたちはいるだろうか。あの頃のように次の世代へとつなげられているか。柏レイソル戦の試合後、当時の小学生たちに会った。とても立派なウルトラになっている。 NEVER STOP,NEVER GIVE UP

「サポーター・アイデンティティ ~We will always be here,ever~」<その1>。

2019年の年末に向けて、5年前の2014年に講演させていただいた「サポーター・アイデンティティ  ~We will always be here,ever~」の内容を、備忘録として何回かに分けて記していきたいと思う。少し古い話だが、少しでも新しいファンやサポーターの方に届けば良いなと感じている。 また、サポーターという生き物とは縁遠い方にとって、一体何を考えてどう行動しているのかという「生息体系」なんてものも、この機会に少しでも知っていただければなと思っている。少々面倒くさい内容になっているのも否定できないが、大きな心でお読みいただければ幸いである。 (全て当時書き起こしていただいたママ) ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ●はじめに ―講演に入る前に、伊庭雅浩氏とは?ー ~「サポーターとは何かをみんなで考えていきたいです」~ (司会より) 今日の講師の紹介です。 東京からお越しの伊庭雅浩さんです。 東京のスカイツリーの近くに住んでいます。 43歳、エースという方、赤松さんと同い年です。 ・サポーター第一世代 ・セレッソ大阪最初のサポーター ・蹴球堂のオーナー ・テリ子という愛犬がいる。 それではよろしくお願いします。 (伊庭氏、以下略) こんにちは。 伊庭です。 知ってる顔も初めての方もいますね。 初めての方は? ・・・・・2人ぐらいですかね。 セレッソのサポーターのトップだとは全然思ってないです。 はじめに作ったとも思ってないです。 今日はサポーターとは何かをみんなで考えていきたいです。 タイトルは「サポーター・アイデンティティ」 僕がつけた訳ではありません。 特に歴史の話をします。 ほとんど原稿も資料もないのでアドリブでいきます。 ヤジをいれてください。 ITが好きなのでMacとiPhone使います。 ―自己紹介 ~「サポーター生を設計しよう」 「職業サポーターにならない」 「あまり背負わず楽しもう」~ 伊庭雅浩です。 珍しい名前ですが出は愛媛です。 子供の頃は画数が多すぎて書けなかったです。 dobro代表と蹴球堂のオーナーをやっています。 SNSもぜひフォローお願いします。 大阪生まれ、大阪育ちです。 6年前から東京のスカイツリーのあたり