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「ザ・イングリッシュ・ゲーム」。

セレッソ大阪の歴史などまだ三十年も経っていない。だから若気の至りと言ってしまえるのかもしれない。それでも「最高の週末」を僕らにくれているだけで幸せと感じられるのも事実だ。クラブとともに生きていると独りごちる瞬間でもある。

初めてプロサッカー推進室に行ったときも、このクラブを真剣にサポートしようという気位を持つアミーゴと初めて集まったときも、ここから始まる「最高の週末」を思い描いてニヤついていたような気もする。サッカーはそんな時間をくれる。

今更ながらではあるがNetflixの「ザ・イングリッシュ・ゲーム」を見ている。初のプロサッカー選手と言われているファーガス・スーターとスコッツ・ジョン・ラヴ。そしてFA会長を長く務めたアーサー・キネアード。本当に勉強になっている。

19世紀という自由と不自由の最中でサッカーというスポーツが生まれた。そして、その「おらが街のチーム」の試合を待ち望みながら働く人々。そのなかで悩みや葛藤や、もっと大きく広げると人生という波に揉まれながら、必死で生きていく。

そして、選手には選手の思いもある。このドラマのなかでもそれが多く表現されている。分かってはいる。事情は痛いほど分かるのだが、ファンやサポーターの心情では理解しがたいものもときにはある。だが、どこまでもファンは温かいもの。

だから、人々はその先にある「最高の週末」のために前に進む。愛するチームを応援するために家族とともに今を生きるために働きながら。そんな当たり前の日常をくれたサッカーの歴史を楽しみながら僕はインドアバイクをひたすら漕いでいる。

人生の半分以上をセレッソ大阪とともに生きてきた僕のような人間や、生まれたときには既にクラブが存在していたというネイティブな方々にも平等に「最高の週末」はやってくる。「ザ・イングリッシュ・ゲーム」はそんな僕らのバイブルだ。

NEVER STOP,NEVER GIVE UP

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